『Reframe THEATER EXPERIENCE with you』の感想
Perfume Reframe公演の劇場版、『Reframe THEATER EXPERIENCE with you』を鑑賞してきました!!Wowwowで放送されたそのまんまの内容でしたが、「映画館で観て良かった!!」と思いました。Perfumeの良さや、本公演のMIKIKO先生×ライゾマティクス演出の凄さを語り出したらきりがないので、今回は映画館で鑑賞した感想を書きたいと思います。
わざわざ映画館まで行こうかどうか迷っているPerfumeファンに向けて。
監督:佐渡岳利
公開日:2020年9月4日
鑑賞日:2020年9月4日
Perfumeファンなら絶対に映画館で観た方が良い!
圧倒的な没入感
本公演は残念ながらチケット落選したため、生では鑑賞できていません。一度Wowwow版も観たので、正直映画館で観るかどうか迷っていました。後述する副音声に興味を持って映画館で観ることを決めたのですが、映画館で観て正解でした。
これまでもワールドツアーのライブビューイング等で、Perfumeのライブを映画館で観る機会はありましたが、今回ははっきり言って別物です。そもそもReframe公演自体が、LINE CUBE SHIBUYAの舞台の四角いフレームを活かした演出になっており、今回の映画版もその演出を活かすためにほとんどが正面からの俯瞰のショットになっています。そのため、実際に会場で観ているような感覚になりました。
一曲目の「DISPLAY」なんて、まるでVRゴーグルつけてるような没入感です。演出自体も、どこからどこまでがリアルなのか、LEDディスプレイに吸い込まれるような作りになっていますが、劇場の巨大スクリーンに映し出されるとその迫力は家のテレビの比ではもちろんありません。ひょっとすると生で見るよりいいのかも!?と思ったり。(本公演に限りですが)
あまりの没入感にここが映画館であることを忘れて曲終わりに拍手しそうになりました。
副音声の楽しさ
今回の映画ではPerfumeとライゾマティクス2種類の副音声が楽しめる作りになっています。
*副音声上映は、先に「今日から俺は!!」がやっちゃいましたね・・・。
副音声の注意点1 事前にデータはダウンロード必須
副音声を楽しむには「UDCast」という既存のアプリを使用します。
恥ずかしながら今までこういうサービスがあることを知りませんでした。目の不自由な方向けの音声ガイドや、耳の不自由な方への字幕ガイドがアプリの主な用途になるのですが、今回はそれを「副音声」という用途に使用した形になります。
注意点としては劇場に行く前に、アプリと観る映画の音声データを事前にダウンロードしておくという点です。僕はギリギリまで仕事してたので焦りながらDLしました・・・。
副音声の注意点2 上映中アプリは立ち上げたままで!
劇場で、携帯を機内モードにしてイヤフォンをしてアプリを立ち上げ、上映を待ちます。初めての体験にわくわくです。上映直前の「STOP映画泥棒」の音声をイヤフォンが拾って、映像と音声が同期します。そのため、イヤフォンはマイク付きのものでないと、そもそもこのアプリが利用できませんので注意です。
上映中の音声をスマホ本体のマイクが拾って映像と音声が同期します。アプリは立ち上げたままで!電源ボタンを押してスリープ状態にすると副音声も聞こえなくなりますので注意が必要です。(読者様のご指摘にて修正しました。2020年9月10日)
UDCastの使い方を一度目を通す事をお勧めします。
ちなみに僕は副音声を聞く前に「本来のライブの音がイヤフォンでこもって聞こえるの嫌だな・・・」と思っていましたが、airpods proの外部音取り込み機能ででその点はクリアになりました。持っててよかった。
副音声の楽しさ
今回僕はPerfumeの方の副音声を聞いたのですが、舞台裏や、練習の裏話的な話がきけて楽しかったです。舞台演出に関わる「まさか!」という、ここでしかしていないであろう話が出てきます。
が、
正直、3人の仲睦まじいワイワイ感と、本編のギャップに、「ちょっと!ライブ集中して楽しませてよ!!」という気分になってしまい、途中で副音声を聞くのはやめてしまいました・・・。ライブ本編がそこまで魅力的だったってことです。
Reframe初見の場合はまず一回オリジナル版そのままで見ることを強くお勧めします。
Perfumeの副音声の続きも気になるし、ライゾマ版で技術的な話も聞きたいし、もう一度観に行きたい!!!
最後に
最後にReframe2019の公演自体の感想をちょっとだけ。
最近のPerfumeのライブはどこまでも日本的な演出だなと思います。
僕は日本のよさって「ミニマル」であるところだと思っています。見せたい一点のために、必要のないものをギリギリまで削って、強調して見せる。本公演も、何もない舞台に突如デジタル空間が現れてそこからPerfumeの三人が現れる。目くるめく世界を見せつけた後、最終的に舞台は空っぽの箱になります。一夜の夢だったかのような、キツネにつままれたような体験に、余韻はいつまでも残り続けます。
演出自体も一見派手だけど、3人のパフォーマンスを拡張させる“意思”のある演出のみで、その中心には3人がいるのです。
学が無いのであっているかわかりませんが、能や狂言の舞台ってこんな感じなのでしょうか。最後の曲で、一切の舞台装置やデジタル演出を排除して、背景すらない舞台でただ歌って踊る3人の姿がとても印象的です。膨大な過去データを再構築した結果見えてくる「Perfumeとは何なのか」という3人とチームの答えが、きっとそれなんでしょう。
僕は一番のPerfumeらしさとは「挑戦し続けていること」だと思います。最後にあーちゃんが放った「未来は明るい」という言葉が今の自分に強く刺さりました。未来を明るくするために、自分も変わり続けたいとそう思います。