空飛ぶ映画レビュー

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『2分の1の魔法』の感想 特徴は無いけれど兄弟(バディ)物として最高

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*引用:www.disney.co.jp 映画公式WEBサイトより

『2分の1の魔法』感想 ネタバレなし

これといった特徴は無いけれど兄弟(バディ)物として最高

キャラクターが可愛くないし、日本人は全力少年のごり押しで辟易しているので日本ではヒットしないだろうけど、めちゃくちゃ面白かった。あと、タイトル的にクライマックスでやっと一人前に魔法使えるようになるのかな?と思いきや、ハリーポッター並みにバンバン魔法使います。

 

監督:ダン・スカンロン

公開日:2020年8月21日

鑑賞日:2020年8月21日

おすすめ度:★★★★★★★★(8/10)

 

<あらすじ>

妖精たちが暮らす不思議な世界――。
美しい大自然を背景に、ユニコーンのような角を持つ美しい白馬のペガサスが空を飛び、色とりどりの尾びれを持つマーメイドたちは自由を謳歌し、神秘的な魔法が満ち溢れている・・・がそれは、はるか昔の話。科学や技術が進化するにつれ、小人や妖精たちも便利な世界に慣れ、この世から魔法は消えてしまった―。
いまや空を飛ぶのはジャンボジェット機。美しい白馬のペガサスは“野良ペガサス”となり、街の地べたでゴミを漁る迷惑な存在に―。

主人公は魔法が消えかけた世界に暮らす魔法を使えない内気な少年イアン。
イアンは自分が生まれる前に亡くなった父に一目会うために、好奇心旺盛な兄のバーリーと共に、魔法を取り戻す冒険に出る。

https://www.disney.co.jp/movie/onehalf-magic.html

 


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<感想>

公開延期が決まる前にTVで流れた「全力少年」ごり押しのCMに辟易とした記憶があるので尻込みしていたが、とても面白かった。

 

冒頭に書いた通り、主役2人が全く可愛くないし他にもかわいいキャラクターは一切出てこない。が、やはり「魔法のある世界」というのは、大人になってもワクワクしてしまうものだな。嫌な言い方すればテンプレートのような物語の展開をするのだが、ちりばめられたアイテムが気持ちがいいくらいにクライマックスに効いてくる。グッとくるような小ネタもある。(兄の愛車の最期はムネアツ)「冒険物」らしく、ドキドキするような見せ場も多く、子供も楽しく観られると思うが、この映画は兄弟(姉妹)のいる大人にこそお勧めしたい。

 

兄弟(姉妹)のいる人は判ると思うが、兄弟間の確執が一番厄介というように、兄や弟というものはとても見ていて苛立たしい。作の主人公イアンも、表には出さないもののがさつで変わり者である兄のことを軽蔑している。(実際それを証明する場面があり、めちゃくちゃ心苦しい。)親を選べないように兄弟もまた選べない。年月を経て大人になるほど兄弟間のささやかなわだかまりは踏み込めないまま大きくなっていく。変えられないものとどう向き合えばいいのかをこの映画は教えてくれる。と思う。

原題は『Onward(前進)』ざっくりしすぎている。邦題の「2分の1の魔法」は大正解。

 

ちなみに、今回は吹き替え版で観た(アニメは基本吹き替え派)が、主演の志尊淳、城田優、そして母親を演じた近藤 春菜の演技もよかったと思う。志尊淳って苦手だけど、声だといけるな。俳優やタレントが声優をやるとやたら批判する人がいるけど、そんなに変かしら。特にピクサーは「えー!!??」って程外れたのは観たことが無い。ピクサーは吹き替え俳優は本部が写真を見て見た目で判断する。って都市伝説を聞いたことがあるけれど、本当なのだろうか。近藤 春菜は死ぬほど似ていた。

 

思った通りのストーリー展開、裏切りの無さが少し残念ではあった。 あと、あまりに「兄弟」にテーマを絞り込んだので、父親の扱いが雑な気がした。

 

www.disney.co.jp

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